「着物着たくない子供にどうすれば着せられますか?」とこの時期良く聞かれます。
パパやママからもそして同業のカメラマンからも。
七五三の撮影をして10年いろいろな子供を見てきました。
その中で「着物着たくない!」と言って大泣きで拒否している子供も数えきれないくらい見てきました。
撮影途中でイヤで脱ぎ出しちゃう子供もいます。
着物を着て神社参拝するだけでなく、写真撮影もともなると周りも力が入ります。
中には「子供が着たくないって言ってるから着なくてもいいんじゃない」という寛大な親御さんもいます。
それも一つの選択肢としてありならばそれでもいいかも知れません。
しかし、着物を着せてお参りしたい、写真を撮りたいという親御さんの希望を考えると着物を着せてあげたいものです。
そこで今回は子供の「着物を着たくない!」への対応法について考えてみたいと思います。
1.無理やり着せる
2.何かで釣って着せる
3.着るための工夫をする
4.着れるまで待つ
まず、1は最終手段です。その手前が2。
2と3は子供が着物を着るための動機作りです。
2は動機が褒美になります。
着たら飴あげる。着たらおもちゃ買ってあげる。来たら◎◎あげる。
子供はもらえるものがあるから「着ない」→→「着る」を選択します。
3は物ではなく子供がなりたい状態のために「着ない」→→「着る」を選択する工夫です。
たとえば、「これを着たら格好良くなれるよ」とか「これを着て可愛くなろうね」とかいうのはよく使う手ですね。
子供はなりたい状態が着物を着ることで手に入るのならばそれを「着る」を選択するでしょう。
次に4の「着れるまで待つ」です。
これはただ待つのではなく、「子供と快適に過ごせる時間を共有する」ということです。
いったん着るということから離れて、一緒に楽しく過ごせる工夫をします。
簡単な遊びをしたり、絵本を読んだり、ママやパパのおひざに座ったり。
そうして子供の気持ちは落ち着いていきます。
このとき子供の中で何が起きているのかというと
「欲求充足されている」のです。
人は常に欲求を充たそうと生きています。
何か行動することで欲求が充たされます。
減ったバッテリーが充電されていくという感覚です。
充電されると子供は「着ない」から「着る」に気持ちの切り替えがしやすくなるのです。
さらに「着る」ということに対して前向きな気持ちになれるかもしれません。
このように欲求充足できる環境を整える工夫をすることは、無理やり子供にさせたり
物で釣るということを頻繁にしていた子供にはあまり効果がないかも知れません。
さらに、大人も無理やり子供にさせたり、物で釣るということを日ごろから頻繁にしていたら
このような工夫をすることは難しいかも知れません。
これは、写真撮影だけでなく、子育てにも当てはまることではないでしょうか。
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